貴乃花親方、自伝出版

大相撲で「平成の大横綱」と呼ばれた貴乃花親方が初の自伝「生きざま」を出版したそうですね。

貴乃花親方は宮沢りえとの婚約していた頃が、一番笑顔をみせていたとおもいます。
婚約を解消してからは、何故かクールダウンした感じがして、私生活を知られたくない、
真実は一つだという強い意志も感じるのですが、寂しさも常に付き纏うようでした。

兄弟で仲が良いとか、家族が理想的だとかと、
そもそもがなんだか作られた理想の親子像の中にいただけなのだろうとおもいます。

親子でも兄弟でも、性格が合わないこともあるし、
友人知人に感じる違和感を身内に感じることも人間同士なのだから当然なのに。

親方はそういうことをもしかしたら、苦しい修行や戦いの中で、
自分ではどうしようもないことは好きに言わせておくしかないと、
優先順位をしっかりとつけていた方なのでしょうね。

それは冷たいのではなく、有能な人の証だと思うのです。

「師匠」として尊敬し続けた父親から誤解されたり、筋が通っている分、
他者からは不器用な生き方だというレッテルで解決されたりと、
理不尽なことが多い人生でしょうが、
親方は自分の大切な領域では幸せを貫いているようにも感じるので、
笑顔が少なくなってからも不幸せなわけではないはずです。

この自伝は読んでみたいと思います。
あれだけカメラの前では寡黙で、
そして相撲を後継していくためには雄弁であろうとする姿勢は、
文化人として立派だと思うからです。
きっと、親方のこの本の中には私たちが今、
教わるべき言葉が待っているような気がします。


コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ